蒼天航路 最終回

長年におよんだ蒼天航路王欣太)の連載が遂に最終回。

モーニングを自分で買って読んでいることもあって、昔からほぼ全ての掲載漫画(読み切りも含め)に目を通している。だから、人のを借りて読む他の雑誌(目当ての漫画しか読まない)と違って面白い新連載を見逃したりはしない。蒼天航路もそうやって、連載開始第一回からリアルタイムでずっと読み続けてきた。もう11年も前からのことだ。

普通の人にとって面白い漫画を知るタイミングは、早くても連載開始から時間を経て単行本の2巻目が出たあたりだろう。それくらいにならないと世間の評判が集まってこない。

しかし、単行本でなく雑誌派の漫画読みにとって、面白い漫画の連載を「最初から最後まで」雑誌の上で見届けることは、単に単行本を集める以上の特別な感慨がある。特に蒼天航路のように11年間、標準より遙かに高いレベルを維持し続けてきた漫画ならなおさらだ。連載開始当時は無名に近かった王欣太氏がこれほどの長期間、ハイレベルな漫画を描き続けられると思っていた人は僅かなんでは無かろうか。

同じように連載期間を全てリアルタイムで読んだ傑作漫画としては、最近ではプラネテスシガテラなどがある。昔からの記憶を辿ればいっぱいあるはずだけれど、キリがない。
ただ、5年を越えるような長期連載は数少ない。クオリティを維持しつつマンネリにもならない漫画が自分にとって良作の条件だから、11年に近づく長さの良作というと、ゆうきまさみ「じゃじゃ馬グルーミンアップ」の7年間ぐらいだ。あれも感慨深かったが、蒼天はそれを越えた。

まあうだうだ書いてもようするに言いたいことは、泣きそうってこと。朝のマクドナルドで泣くわけにはいかなかったのだけれど。。