NHKスペシャル「赤ちゃん 成長の不思議な道のり」
備忘録、というかほぼテキスト起こし。
「赤ちゃんが成長することはある種の能力を失うこと」が基本的なテーマで、様々な実験結果を紹介。
視線移動によって「顔」を見分ける能力を測る
- サルの顔を見分ける能力は大人より赤ちゃん(何ヶ月だか忘れた)の方が高い。
- これは生後9ヶ月を過ぎると次第に失われる。
- 大人はサルだとわかった時点で見分けることをやめる。
脳の血流センサ(非侵襲、光量系のやつ)で赤ちゃんの反応を探る
- 声に反応する。言語への反応の方が、非言語(言語音声の逆回し)への反応より強い。
- 生後3ヶ月の時点で韓国語の母音 [u] と [w] ([uu]?) を聞き分けられる。これは日本人の大人には困難。
- これも5ヶ月くらいで失われていく。(母国語以外への認識能力の低下)
シナプスの数は生後8ヶ月くらいがピーク。
運動能力の成長
- 生後14日と2ヶ月を比較すると、2ヶ月の方が手足の運動範囲が狭い。
- 5ヶ月になると運動範囲が広がる。左右対称の動き(手を組むなど)ができるようになる。
- 一時的な退化はより複雑な成長のための戦略と考えられる。
成長のための環境
- 9ヶ月の子供に外国語(中国語)のビデオを見せ続けても、学習効果は全くない。
- しかし、ビデオと同じ講師が同じ方法・時間でもって対面で接すると、有意に学習効果がある。
- 7ヶ月の子供達を交流させると、ハイハイができなかった子供が(できる子供に影響されて)できるようになる。
感想
というわけで、人と接すること、特に子供の群れの中にいることが成長には重要、というまあ以前から言われてきたことを認知科学的に再確認した、という番組でした。