はてなブックマーク - Yahoo!ニュース - 時事通信 - 「できちゃった婚」は古い?=離婚肯定、女高男低くっきり-国民生活白書

こんな記事があって内容は「できちゃった結婚の増加は、婚前の性交渉が容認される一方で子供ができたら結婚しなければならないという古い価値観に依然として縛られているから」ということなんだけど、何をいまさらわかりきったことを、という感じ。

ところがブックマークのコメントや他のダイアリーを見ると、「できちゃった結婚=中だし結婚と呼ぼう」みたいなベタな反応が多くて、なんじゃそりゃ(どういうユーザー層が反応しているんだ一体)と思う。第一子の4人に1人が「できちゃった」子供である現実に対して、いまさらそれを否定的に論ずるのは建設的でない。むしろ、少子化問題との関係でこの数字をどう捉えるかを考えるべきだろう。

以下、まとめる気がしないので論点の箇条書き。

結婚の動機付けについて

これだけ「できちゃった結婚」の割合が多い理由のひとつは、子供ができたことくらいしか結婚することのきっかけ、あるいは動機付けにならないことである。
実際、子供がいない状態での同棲生活は既に社会的に一般的になっていて、(少なくとも都会では)広く受け入れられている。この状態では、子供のいないカップルが同棲でなく結婚生活を選ばなければならない理由は特に存在しない。あるとしたら、当人同士が「結婚」という制度にロマン(あるいはそれに類するなんらかの期待)を持っている場合だけだろう。

結婚したカップルの平均出産数は下がっていない

一方、日本の出生率の低下は主に非婚化によるもので、夫婦が子供を生まなくなったからではない。この条件のもとで出生率をあげるには二つの方向がある。一つは非婚な人たちを結婚するように仕向ける政策をとること。もう一つは結婚しなくても子供生めるような社会を作ることだ。

結婚する動機付けがないという話からもわかるとおり、前者の方向を勧めていくのは非常に難しいだろう。となると、とるべき選択は後者のほうである。実際ヨーロッパ各国の出生率は、おおまかにいって古典的な結婚制度・家制度が強く残っている国(イタリア、スペインなど)ほど出生率が低く、そうでない国(イギリス、フランスなど)ほど高いという傾向がある。

そういう背景をもとに考えると、できちゃった結婚に対しては「結婚するまで中出しするな」という態度をとるのではなく、むしろ「結婚なんて気にしないでもっと中出しして子供作れ」という態度をとるのが現在のあるべき姿である。

最近、F1 BAR Hondaのドライバー佐藤琢磨選手が子供ができたことを明らかにしたけれど、彼は結婚してないし、そこら辺の芸能人のようにそれをきっかけに結婚するわけでもないようだ。こういう有名人がたくさん出てくることが少子化の改善には重要だと思う。

琢磨がんばれ。