家事あれこれ

ところで疑問なのは一人暮らしの家事で大変な思いをみんなしてるんだろうかってこと。

家事って住んでる人の中で最も高い要求水準に合わせて行われるものだから(だから例えば喘息の子供なんかがいると超大変)、一人暮らしだったら本人が要求しないかぎり家事は要らないはず。その果てにごみ屋敷ができる極端なケースもあるけれど。

大人だけが暮らすならば掃除・洗濯なんて週に一度で十分だし、食事だって一人暮らしなら外食のみでも(手間と比して)そんなにコスト変わらないよ。他には消耗品の買出しくらい? やっぱりそれほど大変だとは思えないし、実際過去の経験を振り返ってもそれほど大変だったっていう記憶はない。みんなそんなもんだと思う。

でも、これが結婚したとたんに決まって「家事してんの?」とか聞かれるわけだ。そういうお前はしてるのかっていう。子供が生まれたとかならともかく大人二人で暮らしてるんだったら必要な家事のレベルはそれほど変わらないはずなのに(まあ実際は期待水準の男女差が大きくて問題になるんだろうけど)、「結婚」の二文字とともになぜか世間一般の家事期待水準が跳ね上がってしまう。晩婚化の原因としてこの辺の事情もあると思う。

それでも考えてみれば、昔は裁縫が家事の必須科目だったけれど今は趣味の領域になった。料理だって昔に比べれば既にかなりの部分が外部化されているし、ゆくゆくは趣味の一つになると思う(個人的には日常の食事は冷凍食品にひと手間加えるくらいの料理で十分だ)。こうして家事のアウトソーシングは社会の分業化、サービス化の進展とともに進んでいく。同じように昼間の子供の世話くらいプロに任せてしまって構わないはずだし、社会的にはそう進んでいくのが自然だろう。小学校レベルの勉強なら家で教えようと思えばできるはずだけど、それが当たり前だとは今は誰も言わないよね。